2017/06/07 16:39

口下手なもので、

 手にとって下さる方に説明しようにも
 1/3も伝わらないのが常でして 
作業の中で『コレお伝えしてたら安心かも❗』 と思った事をチョイチョイ書こうと思いました。

 それがblogだ。と。

 よくステッチの色を誉めていただきます。
 うちの商品は同系色の糸を使ったものが少なく ステッチをアクセントと捉えてます。 
なんなら、糸の色からデザインが広がる事もあります。  ただカラフルなら良いかと言うとそうではなく やはり縫製なのでその役割はとても重要。
 素材が丈夫なので、壊れるとするとまず縫製からです。

 うちでは『麻糸』を使用しています。
 正直、ビニールの方が強度がありますが革と共に使用感が出てくる雰囲気が好きだからです。



 ご覧の通り何もせずそのままではファサファサして毛羽ちほぐれてすぐ切れてしまうので ロウをひきます。
蜜ロウと松ヤニを合わせたものを刷り込んで、
熱処理をして染み込ませ、
更にまたロウをひきます。

 結構な手間ですが……。




 ご覧の通りシャッキーン❗です。
表面にロウをひいただけでは擦れてすぐにロウが剥がれちゃう(-_-;) 裸の麻糸はすぐに切れてしまいます。
ビタビタにロウをまとうと糸どうしの摩擦も強くなるので
丈夫でしょう。
ので、面倒でも染み込ませます。
染み込ませると糸の色が1トーン落ちるので、
また革にしっくりくる見た目になります。 



 以上、今さらですが糸のお話でした。